31才まで残り48日 -blink-182と友人-
blink-182の新曲を聴いて、込み上げるものがあった。
彼らは90年代から活動をしてきたカリフォルニアのバンドで、ポップパンクの代表的なバンドと言われている。
これは久しぶりにオリジナルメンバーが集まって作ったアルバムのシングルカットだ。
人気の絶頂から、メンバーの脱退や活動ペースの停滞など色々なことがあった中、彼らは今こうしてまた音楽を作っている。
blink-182のこの曲は本当に素晴らしい。メロディーが相変わらず素晴らしいことに嬉しくなる。焼き直しという意味の相変わらず、ではなく、彼らが彼ららしくある、という意味だ。
そして、歌詞の良さ。メンバーが離れ離れになったこと、お互いがその月日に乗り越えた人生のあれこれ、こうして今同じバンドに戻ったこと、そのかけがえのなさ。それを彼ららしいサウンドで歌っている。少し引用すると、
“Strangers, from strangers into brothers. From brothers into strangers once again.“
「他人から兄弟のようになって、そして兄弟からまた他人に戻ってしまった。」という歌い出しから、
“Do I have to die to hear you miss me?“
「おれが死にでもしないと、もう君はおれを思い出してくれないのか?」というパートへ。blink-182だから、ここまでストレートに言える。この歌詞は普遍的で、多くの人が自分の人生を重ねることができる。
個人的にもblink-182を聴いていた10代の時のこと、そして友人達を思い出す。中古CDを探し回ったことや、あまり連絡を取らなくなったあいつについて。
自分には15年以上つるんでいる地元の友人達がいる。昔はべったり一緒にいたが、社会人になってからは、離れて、近付いて、また離れてを繰り返している。考え方に段々ずれが出てきてぶつかることも多いし、皆で何かをするのが難しくなってくる。大人になって冷たくなった部分もあるかもしれないし、子どものままお互いに甘えてしまっているとも言える。
それでも、自分は彼らと他人に戻りたいわけじゃない。次会うのは誰かが死んだ時、なんてことにはしたくない。彼らとの関係が完全に過去のものになってしまうのは寂しい。もしそうなれば強く後悔するだろう。
“I miss you, took time, but admit it“
「君達に会いたい、認めるのに時間はかかったけど」と歌詞にもある。自分も似たようなことをよく感じる。こんなにもこいつらにむかつくのは、まあ好きなんだろうな、と。
段々ポップパンクを聴かなくなってきたけど、彼らが教えてくれたことは沢山ある。そう思った。