私の青年期

2022年11月に30歳になりました。焦っています。

31才まで残り40日 -本物のオタクの格の違い-

普段話すことの少ない他部署の先輩と、たまたま1時間くらい二人きりになったので、色々と雑談をした。その先輩には以前から勝手に親近感を持っていて、いつか話をしてみたいと思っていたから嬉しかった。

その先輩は所謂アニメやアイドルのオタクで、それは前から何となく分かっていた。だが、実際に話してみると、かなりしっかりと現場派のオタクで、想像以上に深く広い経験をしてきた方だった。メジャーアイドルから地下アイドルまで追っかけ、アニメや声優やソシャゲも好きで、ラノベも嗜んでいた。握手会やチェキにまつわる豆知識、ライブのノリ方の移り変わりなど、色々教えてもらうことができた。

おそらく20年近くオタクのキャリアを重ねてきた方で、「初めて本物のオタクと話したぞ……!」と思い、とても感慨深かった。

 

自分はアイドルについては、ほぼネットやテレビから情報を得ていて、現場に足を運んだのは5回程度だ。アニメについてはたいして詳しくないが、表層的な知識は何となくあるという程度で、何というか頭でっかちな感じだ。

高校や大学でアニメやアイドルにハマっている友人はいて、彼らは現場にも通っていたから、よく話も聞いていた。だが、彼らの熱狂は案外一時的なものだったりした。あと他にも趣味があったりして、そこまでオタク然としていなかった。

 

しかし、先輩にはこれまでオタクとして生きてきたという自負、そしてこれからもオタクとして生きるという強い確信があった。その堂々とした姿勢に、初めて本物のオタクに出会えたと感動を覚えた。オタク気質ではあるが頭でっかちで広く浅い自分に比べ、「この人は心身ともにオタクを全うしている、敵わない」と格の違いを感じた。自分の中のアニメ•アイドルオタク像に、初めて確かな実体が与えられた気がしている。

 

先輩にひとつ質問をした。「アイドル追っかけると、胸が痛くなりませんか?辛くならないですか?」と。

先輩は「ならないね。その瞬間が楽しければいいから。ガールズバーと一緒だよ。お金を出して、その分楽しい。それで終わり」と言った。

本当に目から鱗の気分だった。そういう割り切り方ができるんだ、と。「日本のアイドル文化は、夢を叶えるプロセスを応援するもの」、「アイドルは疑似恋愛」、そんな風に思っていた。だから距離を置いていた部分もある。近付きすぎると、沼にはまってしまうな、と。だが、20年のキャリアを持つ先輩は違った楽しみ方を知っていた。

 

先輩に聞きたいことがまだまだ沢山ある。こんな形で会社に楽しみができるとは思ってなかったな。

よかったですね。
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これはアイドル関連のものがないか探していたら出てきた写真。2012年に旅行先の香港で出くわした謎のイベント。ずっとステージ上でメンバー達が話し合っていた。何だったのだろうか。